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電流測定
 懐中電灯のサイトのいくつかでは電流測定も行っているが、その多くはテスターなどの簡易な測定のようで、私が把握している数値と相当な開きがある。

実際には数アンペア(電圧では1V~5V)の電流測定はテスターなどでは難しい。それはその電流計の内部抵抗が高いからで、高いものでは数オーム、低いものでも0.1オーム程度で、これだけの抵抗値があると真の電流よりも相当に低い値になるものと思われる。

このような低電圧大電流を測定するには、低い数値の分流抵抗を使用し、その分流抵抗の両端の電圧を測定するなどの工夫が必要だ。このテキストで例出する電流値は分流抵抗値0.02Ωまたは0.01Ωによる測定データで、その両端に現れた電圧をDMMで測定し換算したものだ。

換算方法は分流抵抗をR、現れた電圧をVとすると、電流I=V/Rで、分流抵抗を0.01Ω、電圧を20mVとすると、2Aの電流が流れていることになる。この分流抵抗の大小による測定値の違いの論証はここでは行わないが、この誤差は回路の安全性やバッテリーの持続時間や安全性評価にもつながるためおろそかにはできないだろう。

 

バッテリー
 使用するバッテリーの想定は、マンガン乾電池、アルカリ電池、ニッケル水素2次電池、リチウムイオン2次電池(いずれも通称)などがある。電池には使い捨ての1次電池と、充電し繰り返し使用できる2次電池がある。それぞれ略号でMn、LR、NiMH、Liの略号を使用する場合がある。

電池の基本能力は、起電圧と容量で表されるが、それ以外に電流特性、内部抵抗、温度特性など複雑だ。起電圧は「V(ボルト)」で、容量は「mAh(ミリアンペア・アワー)」を、充放電電流値特性は「C(カレント)」で表す。

 容量mAhの概念は、その電流値で放電したときに1時間で蓄えた電気を使い切る電流値だが、内部抵抗と複雑な絡みがあり、多くの1次電池ではその電流で使用すると内部抵抗が急激に増大し(化学反応が追いつかないため)、その容量を取り出すことができない(予定よりも早く無くなる)。

その1時間で使い切るはずの電流値で放電したり充電したりすることを「1Cで使う」という。もともとマンガンやアルカリ電池の基本設計が策定されたときの目標は、1/10C(または0.1C)程度で、2~3時間でなくなるような「激しい使い方」は無かったようだ。最近販売されている高性能アルカリ電池(エボルタやオキシライド TM)は、この急速放電特性を高めたもので、容量そのものは大して改善されていない。

 これに対してニッケル水素バッテリーやリチウムイオンバッテリーでは、1Cを超える使い方(デジタルスチルカメラなど)も想定されている。後者はラジコン飛行機などにも用いられるが、激しい場合には10C放電もあるとか。爆発するわけだ。

 容量の大小も重要だが、安全性や寿命などでは何Cで使用されているか、の方が重要なのでもっと使うようにしたい単位概念だ。
 
これらの知識がどのように利用できるか、あるいは何故知る必要があるのか
 単純に考えるとバッテリーの容量(mAh)を消費電流値(mA)で割ることで、そのセット(懐中電灯)の使用可能時間が推測できるし(逆に消費電流値÷容量=C)、その数値からある程度の安全性の評価ができる。

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